引き寄せの法則をうまく活用すると、現実離れした効果が生じますが、科学的根拠(再現性)があるのか疑問に思う人もいますよね。
そこで今回は、引き寄せの法則の科学的根拠の有無に加えて、因果律にこだわることの危険性を解説します。
引き寄せの法則を活用してシンクロニシティや奇跡を起こしたい方は、ぜひ読み進めてみてください。
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引き寄せの法則は確率で表せないので科学的な根拠が得られない!
科学的根拠(エビデンス)とは、ニュートン力学のように原因と結果から再現性を得る考え方であり、データを活用することで可能性を高めていきます。
しかし、引き寄せの法則は量子力学的なものであり、「二重スリット実験」や「シュレディンガーの猫」等の代表的な量子力学の実験では、因果関係を無視した決定論的な考え方を取るのが特徴です。
上記の理由から、引き寄せの法則には残念ながら科学的な根拠はありませんが、うまく活用すれば過去の体験や実績を無視した効果を得られます。
科学的根拠を得るための統計学の手法
科学的根拠(因果律)を確立する上で、統計分析・二重盲検法・確率予測の3種類の統計学の手法がよく使われます。
ここでは、科学的根拠を得るために使われる、代表的な3つの統計学の手法について詳しく解説します。
統計分析(正規分布作成)
科学的な根拠があるかどうかを検証するために、正規分布を用いた統計分析が行われる場合があります。
正規分布とは、自然界や社会現象において頻繁に見られる分布であり、平均値を中心に左右対称になるのが特徴です。
標準偏差を活用すると、ある事象がどれくらいの確率で生じるか特定できます。
一般的に外れ値は2.3%未満の確率で表され、偏差値に換算すると30未満・70より大きな数値が該当します。
情報バイアスを除去できる二重盲検法
二重盲検法は2つの対象群を用意して効果を確認する手法であり、情報バイアスを除去できるので、客観的に有用性を確かめられるのが特徴です。
情報バイアスとは、人々が自分たちの信念に合わせてデータを解釈する傾向を指します。
例えば、情報バイアスがかかっていると、プラセボ(偽薬)を投与した時に効果があると誤解してしまいます。
思い込みが生じやすい、引き寄せの法則等の宗教的な事象に対しても、科学的な研究が可能になるのが特徴です。
確率予測(ロジスティック回帰)
因果律があるのかを確かめるために、ロジスティック回帰と呼ばれる確率予測の手法が使われる場合があります。
説明変数に対して目的変数(0か1)を用意して、複数の説明データを活用して発生確率の推測を行います。
ロジスティック回帰を用いると、実践する引き寄せワークが本当に効果があるのかどうかを判定可能です。
引き寄せの法則に科学的な根拠がない3つの理由
引き寄せの法則では、自分自身の意識が現実を創造しているという考え方を取りますが、上記の内容は量子力学(決定論)的で科学的な根拠に欠けます。
スピリチュアルで活用される引き寄せの法則に科学的な根拠がない、3つの大きな理由について解説します。
引き寄せの法則で使われる量子力学は決定論的なものだから
引き寄せの法則に関する書籍やセミナーでよく取り上げられるのが、量子力学の概念です。
しかし、波動を粒子化する「二重スリット実験」のような、量子力学の現象自体は決定論的なものであり、確率的なものではありません。
引き寄せの法則でよく言われる、「自分の波動を上げると世界全体に影響を及ぼし良いものを引き寄せる」という考え方は、科学的な根拠が乏しいと言えます。
シンクロニシティは「確率では表せない」奇跡的な出来事だから
引き寄せの法則でよく使われる言葉として、「シンクロニシティ」というものがあります。
シンクロニシティとは、本来不可能な事象が実現するような奇跡的な出来事を指しますが、上記の現象は科学的にはまだ十分に解明されていない領域です。
「奇跡」は確率論では表せないので再現性がなく、科学的な根拠(エビデンス)があるとは言えません。
夢を実現する過程で集合的無意識(ビッグデータ)の操作を行うから
集合的無意識とは人々が共有する無意識の部分を指し、アカシックレコード(ビッグデータ)とも関連しています。
引き寄せの法則では、波動を高めて集合的無意識を操作することで、自分の願望や夢を現実化していきます。
結果的に他のデータ(記憶)を捏造することになるので、「集合的無意識の操作」という事象自体も科学的な根拠がありません。
原因と結果にこだわる現世利益至上主義の危険性は?
現世利益至上主義とは、自分の内なる心の声(内発的動機)を無視して、実績(原因)や利益(結果)だけを追い求める姿勢を指します。
原因・結果論を信じ込むと、失敗体験は悪い結果を生み出すものであると思い込み、黒歴史を認められなくなるので潜在意識の浄化を行えなくなります。
楽して稼ごうとする低俗な精神が身に付くので詐欺師に騙されやすい
引き寄せの法則に関する書籍やセミナーが急増していますが、現代社会において楽して稼ごうとする世俗的な思想も流行しています。
苦労せずに成功しようとする考え方を持ってしまうと、「〇〇するだけで簡単にお金を稼げる」という魅力的な話に惑わされてしまい、詐欺師に騙される可能性が高いです。
夢や願望をイメージするだけで成功するという考え方は、「宝くじで大金を得ようとする」のと同じくらい低俗なので、楽して稼ごうとする考え方は捨て去りましょう。
利益にならない失敗体験を隠してしまうため潜在意識を浄化できない
原因・結果論に捉われてしまうと、失敗体験は将来的に利益にならないと思い込むようになり、過去の黒歴史を否定してしまうようになります。
結果として、トラウマ・失敗体験に向き合えなくなるので、ネガティブな感情を手放せず潜在意識を浄化できません。
最終的には成功をイメージしたとしても、失敗体験に引っ張られるようになるため、夢や願望を引き寄せられなくなります。
金や知名度ばかり考えてしまい自分のやりたい夢を抱けなくなる
現世利益至上主義に陥ると、金儲けや知名度の向上ばかり考えてしまうようになります。
結果として他人の目が気になってしまい、自分のやりたい夢を抱けなくなるので、成功しても幸福感を味わえなくなります。
自分自身が本当に望んでいることを見つけ出すためには、過去の出来事(実績)を全て無視した上で、夢や願望を思い浮かべる作業が必要です。
ネガティブな出来事を悪く捉えないようにする方法
ネガティブな出来事は、結果を改善するのに使えたり実績としても活用できたりするので、因果律では得られない効果がもたらされます。
今回は、ネガティブな出来事を悪く捉えないようにする方法を解説するので、現世利益至上主義にとらわれている方は参考にしてみてください。
過去に失敗した経験は人間関係を作る上で必要なものだから
過去に失敗した経験と関連する実績を組み合わせると、「人生の変化」を強調できるようになるため、他人の人生を左右するような高額な情報商材も販売しやすくなります。
社会的な弱者を応援しようとする「アンダードッグ効果」も働くので、共感が生じてファン化しやすくなります。
過去に失敗した経験を活用すると、情報発信ビジネスにおいて人間関係やお金を引き寄せやすくなり、成功確率を高められるのがメリットです。
不要な思い込みや信念を手放せるきっかけにつながるから
引き寄せの法則を実践するためには、潜在意識に溜まった不要な思い込みや信念を手放す必要がありますが、簡単な作業ではありません。
しかし、大きな事故などの命に関わる出来事に遭遇すると、自分の内側にある「シャドー」と向き合わなければいけないので、ネガティブ感情や不要な思い込み(ペルソナ)を手放せます。
改善方法を考えられるようになるので目標を達成する上で役立つ
ネガティブな出来事を受け止められるようになると、目標を実現するための改善方法を考えられるようになるので、夢を叶えやすくなります。
失敗体験を頭ごなしに否定せずに向き合い、ネガティブな感情を手放してから、よりよい未来を引き寄せられるように計画を立て直しましょう。
引き寄せの法則に再現性はないが失敗体験を受け入れることが重要!
科学的根拠がないと言われる引き寄せの法則ですが、「因果律から外れた」飛躍的な成功を引き寄せる効果があります。
因果律に基づく現世利益至上主義に捉われず、ネガティブな出来事にも向き合い、失敗体験をうまく活用できるようにしましょう。